あらすじ
男子中学生の小谷南々緒は、クラスメイトの米澤らと共に、同じクラスの女子・川中花南をいじめていた。一方、放課後になると、彼は美術室で川中に支配される立場へと変わる。かつて美術部では彼の兄である幹緒が部長を勤めており、幹緒の突然の自殺未遂と、その前夜に残されたある言葉が、小谷をこうした状況に置くのだった。 やがて小谷は、部員の道原や米澤の行動から、長い応酬の末に現在があること、そして、自分がさらに大きな「繰り返し」の中で川中に翻弄されていたことを知る。しかし、彼がそれを自覚する頃には、本人も川中も、後戻りが出来なくなっていた。二人はいつしか、目を覚まさない幹緒を呪縛と感じるようになる。その幻想は二人を極限まで追い詰めたが、同時に、互いが互いの中へ逃げ込み癒し合うための糧となり、二人の能動はついに、本当の呪縛となって彼らの人生に作用するようになる。 ※本作にはいじめ・暴力的表現が含まれます。