あらすじ
商店街の中に、ひっそりとたたずむ創業110年にもなる古書店――記憶堂書店。 普通の古本屋だが、ある秘密を抱えていた。 パサッ。本が落ちる音がして、三代目店主、柊木龍臣は床を見る。 今日も「記憶の本」が突如現れて、床に落ちた。 記憶堂は、その人の「記憶の本」を用いて、強く後悔している過去の「選ばなかったもう一つの道」を見せてくれる、不思議な場所だった。 「本が落ちたわ」 記憶堂に住み着く幽霊、あずみは龍臣に抱き付きながらそう伝える。 昔の赤い袴にリボンで髪を結っている姿のあずみは、龍臣に好意を寄せていた。 しかし、龍臣はあずみの声が聞こえて、会話ができるのに、姿を見ることが出来なかった。 反面、記憶堂にいつも来る龍臣の幼馴染みの高校生、修也はその姿を見ることが出来ていた。 記憶堂に「記憶の本」をもとめてやってくる人を案内していく中で、修也の過去やあずみの過去も複雑に絡んできていた。 あずみに微かな想いを寄せていた龍臣はーーー……。 ※ベリーズカフェ、野いちご、アルファポリスにも掲載中