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本書は、比較法的考察のもとに、現代資本主義法制に対するソピエト法制の異質性を、社会主義体制の内在的分析をつうじて、あきらかにしようとするものである。この異質性とは、本書で一貫して追求しているように、とりわけ国家権力と法との相互連関において、たとえば市民の基本権の保障のしかたにおいて、あるいはまた法的規範秩序の整
...続きを読む合的形式性の保持をめぐって、もっともするどくあらわれる。ひとことでいえば、それは、体制的ダイナミズムによって、固有に限定される「合法性」把握の異質性である。(「序 本書の基本的視座と構成」より)
目次
序 本書の基本的視座と構成
Ⅰ 社会主義国家における権力の構造
1 問題へのアプローチ/2 社会主義国家体制における権力のダイナミックス (1) 国家権力のダイナミズム――「ソピエト」機構 (2) 国家権力の機能的ダイナミックス (3) 「権力の核心」としての共産党
3 展望
Ⅱ 社会主義体制における法思想
1 「過渡期」の法としての社会主義法/2 社会主義法思想の現代的交錯 (1) 法的規制の積極的展開―― 「社会主義的合法性」の強調 (2) 法的規律に対する消極的アプローチ――《法の死滅》理論の新しい展開 (3) むすび――積極的=消極的両側面の交錯
Ⅲ プロレタリアート独裁の法理―― 「合法性」と「合目的性」との内在的関連――
1 問題の提起と基本的視座/2 「楊国慶事件」宣判の示すもの/3 プロレタリアート独裁と「合法性」/4 むすび――反形式的《憲法制定権力》としての独裁権力
Ⅳ ソ連における労働紛争の背景――体制「本質」論的発想の現代的屈折――
1 問題へのアプローチ/2 可能性と現実性の「相即」の論理/3 「社会主義における疎外」――官僚主義の問題/4 労働紛争における法律的・政治的・経済的諸問題の交錯
Ⅴ 現代比較法学の方法論的考察
1 まえがき――現代比較法学の課題/2 法の存在形態と法制度の変遷/3 法比較の方法/4 法比較のメルクマール――法制度の体制的特質と価値較量/5 むすび――法解釈における形式的合理性と実質的合理性
参照文献 著書・論文
あとがき