あらすじ
「ねえねえ、見てタケル!お姉ちゃん。手から炎が出せるようになっちゃった!」 「すごい!!俺もやりたい!!どうやらの!?」 勝間タケルは幼い頃、手から炎を出した姉と生き別れた。 「お姉さんの力を研究すれば、世界のあらゆる問題を解決できるかもしれないんだ」 「やだよ!!お姉ちゃんを連れて行かないで!」 「ごめんねタケル。すぐに帰ってくるから」 姉は、研究のために政府機関の人間を名乗る黒服の男たちに連れ去られて帰って来なかった。 それから十年後、世界は能力で溢れる異能の世界となっていた。 姉は人類で最初の異能の発現者だったのだ。 『他人の能力を奪う能力』という最強の力を発現させた勝間タケルは、能力訓練のための高校に通いながら姉の情報を集める日々を送っていた。 「待ってろよ姉さん。どこにいたとしても必ず探し出して、会いにいくから」 そんなある日、タケルは角を曲がろうとしたところで走ってきたパンを咥えた美少女とぶつかりそうになる。 「どうして避けたの?」 「は?」 「計画が台無しじゃない」 どうやらわざとタケルとぶつかろうとしていたらしいその美少女は、なんとタケルのクラスへの転校生だった。 「黒崎麗子です。よろしくお願いします。席は勝間タケルくんの隣がいいです」 「いや、なんでだよ」 初対面のはずなのに何故かタケルに付き纏う黒崎麗子。 「一緒に帰りましょう」 「断る!いいから離れろ!」 放課後になってもしつこく付き纏い、タケルの住んでいるアパートまでついてきてしまう。 「狭い部屋ね。何もなくて殺風景」 「ほっとけ。金がないんだ。それよりなんで俺に付き纏うんだよ」 「あなたを守るためよ」 「は?」 「世界征服を企むある組織が、あなたの命を狙っているわ」 黒崎の口から告げられたのは、シャドウと呼ばれる裏の組織が世界征服のためにタケルを狙っている、と言う事実だった。