あらすじ
僕は夜中、一人で散歩をしていた。 しばらく歩いてちょうど公園を横切ろうとしたとき。 中の方から聞き覚えのある声がしたような気がして、興味が湧いた僕は近づいてみることにしたのだった。 声の主にある程度近づいて、ようやくハッキリと聞こえてきた声。 それは衝撃的な発言だった。 ――――まじで田中めんどくさいんだけど。 愚痴だった。いや、愚痴というより悪口に近いのかも知れない。 キモい、うざい、喋んななど。 声的に女子なのだろうが、こんな時間に公園で愚痴っているというのにはさすがに驚いた。 でも、他人に聞かれて困るようなことを言っている人に声をかけるほど、僕は空気を読めない人間ではない。 誰なのか気にはなったが、知らない人だったとしてもそれはそれで気まずいので、僕はそのまま帰ることにするつもりだった。 が、帰ろうとするには遅すぎたようだった。 「吉田……?」 こちらの気配に気付いたのか、僕に視線を向けた彼女はそう呟いたのだった。 そして、見えてしまった彼女の顔。 僕は驚いてぽかんとすることしかできなくなってしまった。 理由は単純。 彼女が、容姿端麗で誰にでも優しく、運動も勉強も出来るという、完璧すぎる美少女と言われるような人物だったからだ。 その事実を知った、それからの話。