あらすじ
雨がよく降る地方都市、「雨越市」では連続殺人事件が起きていた。 事件は必ず雨が降っている時に起きること、まるで散弾銃で撃ち抜かれたような穴だらけの遺体、被害者は不良学生や半グレたちであることから、五年前に起きた未解決事件、通称「天罰事件」の再来であると噂されていた。 雨が降っている間だけ魔法が使える魔法使いの東雲灰夜(しののめ はる)はある日、五年前の天罰事件でも犯人ではないかと噂されていた「赤い傘の女」が、通称「幽霊ビル」に現れるという噂を聞き、その正体を確かめにいく。雨の降る深夜に幽霊ビルに向かった灰夜だったが、赤い傘の女の影ともう一つの人影を屋上に見上げ、謎の人影がそこから落下してくるのを本能的に魔法を使って助ける。落ちてきたその人物は、同級生で学校の人気者、雪月晴月(ゆきづき はづき)だった。魔法とは縁のない晴月だったが、一緒に事件解決のために赤い傘の女を捕まえようとの提案に、灰夜は渋々承諾することにする。 これは雨に濡れた灰色の魔法使いと、陽の下で輝く少女の物語。 第39回星海社FICTIONS新人賞座談会にて、1行コメントを頂いた、僕の処女作にしてとても大切な物語です。 分割しながら、応募したままの作品を投稿していきます。