あらすじ
ダンジョンとは、古来より日本全国の地下に存在する「異界」である。里山忠志20歳。関西ダンジョン管理最大手、(株)樫本マテリアル社員。死と隣り合わせの日々を送る、若き探索者の一人である。ある日、里山忠志はダンジョン内にて同僚らの卑劣な罠に嵌まり、魔物の大群に襲われたあげく、非業の死を遂げた。 ……はずだった。 真っ白な空間で意識を取り戻した里山忠志は、そこで不思議な声に呼びかけられる。 『メインデータが破損しています。バックアップデータを使用しますか?』 里山忠志の天授技能「ミラーリング」――所持者の死亡時、その記憶を維持したまま、オートバックアップデータを用いて蘇生可能という、唯一無二の技能。 『データロードを実行します』 これは、大切な人を守るために、ダンジョンという魔境に身を投じた若者の、戦いの記録。死んで初めて自らの能力を把握し、死を恐れぬ探索者となった里山忠志の、大阪ダンジョン無双譚である。