あらすじ
「やあ、しばらく会わないうちに、ずいぶん大きくなったね」
「……あんたはずいぶん小さくなったな」
二十二年ぶりに再会した父との会話は、お世辞にも上手くいったとは言えなかった。まずくなった理由は分かっている。自分のひねくれてねじ曲がり腐った根性のせいだという事はわかっている。
35歳で友達・恋人・仕事・貯金もなしの無し男・神林 進太郎。
元日からホームレス決定となった進太郎は、二十二年前に母親と別れた元・父親である日向安吾の所有する『明暗荘』に転がり込んだ。築五十年のボロアパートには父親の安吾しか住んでおらず、入居者を募集中。
やってきたのは、どう見てもカタギに見えない目力が強すぎる中年男と常に笑顔のスマイルマーク青年、化け猫疑惑のある牛柄猫に……殺された男の怨霊っ?