あらすじ

「お姉様、もう私は第一王子アルツァーレ様の妃となることが決まったのですから、もっと敬ってくださいな」

 得意気な口調で私にそう言葉を発する、義妹のエリーナ。正式な話が来たわけでもないというのに、すっかり自分が選ばれることに心酔してしまっている様子。

「エリーナ、何も決まっていないのでしょう?選ばれない可能性だった高いんだから、早とちりしないほうが身のためなんじゃない?」

 そう警告してあげた私の言葉など何のその、彼女は聞く耳を持たない。

「なにそれ、もしかして嫉妬してるの?まぁ無理もないわよね。妹はみんなから好かれる人気者で、当の自分は誰にも相手にされないんだもの。第一王子に選ばれるのは私でもう決まりなのに、いまだにその現自治が受け入れられないみたいだし、どこまでもみっともないのね」

 そうとだけ言うと彼女は、今後の予定に胸を躍らせているのか、私との会話を切り上げてその場を去っていった。私が投げかけた警告は彼女のもとに届くことなく、虚空に消えて行った。

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