あらすじ
何ぞ騒がしいと思ったら、鴉が鳴いとるんか。私はあの羽音が嫌いでなぁ。 昔この廓に鳥の名のつく遊女がおった。どこにも飛んでも行けんというのにな。 私は鴉よりその羽音より何より、あの女が本当に嫌いじゃった–––– 恐ろしい目をしていると噂される女郎・雁金は、かつてこの遊郭に千代鶴という女がいたという。 同じように鳥の名を持ちながら、生まれも育ちも違い、天女のようだった女郎を彼女は忌み嫌っていたと語るが…… 廓の白い鳥から黒い鳥に贈られた、情念と呪いの話。 暗くて汚い濡れ場があります。 企画、第十八回殺伐感情戦線 お題:翼に参加させていただく作品です。