あらすじ
23××年、VRゲームが既に一般的な娯楽として確立されている時代に、おそらく地球史上最高の天才がこの世に生まれた。 彼は数えきれないほどの画期的な発見や発明をしたが、その中においても最も世界に影響を与えたとされる2つの発見とそれに伴う発明があった。 「魔力」と「人間による魔力活用の方法」 である。 彼は「Beautiful Catastrophe Online」をプレイしていく中で魔力の様々な活用方法をプレイヤー達が身につけ、現実世界での使用すらも可能にしたと発表したのだ。 この発表を受け、世界中でさまざまな物議を醸したが、紆余曲折の末、世界プロジェクトとしてゲームとそのプレイ環境が整えられ、記念すべき最初のプレイヤーたち100万人が世界中から選ばれた。 その中の一人に佐藤悟(さとうさとる)という男がいた。 彼はその時、間違いなく幸せの絶頂にいた。 彼はたまに変人などと言われることもあるが、どこにでもいる一般人である。 彼の感じていた幸せも、他にも沢山の人が経験できるものであった。 そんな中で100万人のプレイヤー達は「Beautiful Catastrophe Online」内に閉じ込められてしまう。 閉じ込められてしばらく経ったある日、悟は様々な思惑が絡み合い、攻略組で足の引っ張り合いが頻繁に起こっていることを知り、強い焦りを感じる。 彼は一刻も早く現実世界に帰りたいと切に願っていた。 なぜなら彼は幸せの絶頂にいたのだから。 これは後に狂白蒼心神と呼ばれる男が、現実世界に帰還するために足掻いて、足掻いて、足掻き尽くす、その軌跡を綴った物語である。