あらすじ
『線路は繋げば繋がりの宝じゃ』 これは今は亡き爺ちゃんの口癖。 俺の爺ちゃんは、知らない間に自宅内に超大型の鉄道模型のレイアウトを作ったり。意味不明なことを話しながら1人鉄道模型と向き合っていることも多かった。そのため家族、親戚内では変わり者扱いされていた。 そんな中で、俺は爺ちゃんの様子見係をしており。爺ちゃんの家によく通っていたから。他の家族より爺ちゃんと話すことも多く。それほど変わり者とは思っていなかった(確かに意味不明なことを言っていることは多かったが……)。と、とりあえず、俺は爺ちゃんとは良い関係を築けていたと思う。 そして今は爺ちゃんが居ない日々――だが。 俺は爺ちゃんの家にまだ来ていた。というより。爺ちゃんの家で生活することになっていた。何故なら、爺ちゃんが俺に『自分の家と鉄道模型を守るように』と遺言を残したからだ。 俺――鉄道に関しては殆どわからないのだが……。 とにかく。俺は爺ちゃんの遺言を守るため爺ちゃんの家に住み。わからないなりに鉄道模型の保存をしつつ過ごしていたある日。学校から家に帰ると、鉄道模型のレイアウトの実に9割以上がボロボロになっていた。まるでレイアウトの中で何か戦いでもあったかのように無残な姿に変わり果てていたのだった。 唯一無事だったのは、レイアウトの隅っこにある側線に置かれていた漆黒の蒸気機関車1両。爺ちゃんが一番大切にしていて、他の車両は触らせてくれても、この車両だけは俺に絶対触らせない車両だった。 その車両に俺が手を触れると――。 この時の俺はまだ何も知らなかった。俺の爺ちゃん。尾頭雄仁虎の秘密を。 ちょっと不思議な鉄路復興ファンタジー物語開幕!