あらすじ
アダム・ダリエル。 学園RPG、『シュトラール戦記』の中ボスを務める公爵家の怠惰な嫡男である。 『シュトラール戦記』は魔族と人間が戦っているオーソドックスな世界観の中進むゲームであり、主人公は学園に所属する生徒でありながら、中盤からは勇者として覚醒。最後には世界を救うというストーリーとなっている。 そんな中、アダムは学園で主人公に突っかかる、いわゆる噛ませ犬的なポジションのキャラで、一々主人公に食ってかかっては負けまくる人物となっている。最終的に彼は、ヒロインを主人公に奪われ、復讐を誓うと魔族に接触。魔族の力を得て主人公に挑むも、あっさり敗北。最終的には力を失い、国外追放。エンドロールで『彼は荒野で野たれ死んだ』と書かれる末路を辿るやられ役だった。 そして、そんなアダムに俺は転生した。 しかも、国外追放された時点で、転生に気付いたのだった。 つまり、ゲームの終了後に。破滅した段になって、ようやく気付いたのだった。 「いまかよ!」 もっとこう、破滅する前に気付かせてくれよ。そう考えながらも、俺は思った。 「もう一回貴族暮らしに戻りたい!」 公爵家の元嫡男である俺としては、酒、肉、女。すべてが手に入っていた生活が忘れられなかった。それを捨てて不便な野生暮らしなど、到底受け入れられるものではない。だから俺は決意した。 「ここに新たな国を作って、その領主になって、貴族に返り咲いてやる!」 かくして、俺の建国成り上がり物語が始まるのだった。 だが、そうして作った国は、やがて強大になり、続編となる『シュトラール戦記2』のシナリオに介入するほどになって――?