あらすじ
この日、私は大企業の経営者の自宅に招かれていた。 彼はたいへんな美食家で、普通の美味しいものはもう食べ飽きてしまったので、近頃は犬や象、カンガルー、カバなど珍しいものばかりを食べているらしい。 しかし、そんな珍味ももう概ね食べ尽くしてしまって、だんだんと彼を満足させられなくなってきていた。 その結果、彼はとうとう人間の肉を食べることを思いついたという。 だが、自分の欲望のために他人を傷つけるようなことはしたくない、という良心の呵責もあった。 そこで彼は、私に対して、「他人を傷つけずに人肉を食べる方法を考えてほしい」と頼み込んできたのである。