あらすじ

僕こと成田(なりた)は大学を中退した引きこもりだ。 今日もベットの上で寝転がる。 さっき呑んだ酒が効いている。僕は胸を掻きむしる― すると。僕の手は沈み込み。自分の心臓を掴んでいるのだった。 これは有難い話である。僕はロープを使った自殺をやり損ねているのだから。 だが。心臓が掴めるようになったと同時に。どうしようもない渇きに襲われる。 …心臓が食べたい。 これは後から分かることだが。僕はハート・スナッチャーという化物になりかけているのだった。 ハート・スナッチャーとは。人の心臓を抜き取り、喰らい、永久の命を得る怪異だ。 心臓を欲するようになってから僕の灰色の世界は色づいた。 欲求に駆動させられて、僕は街に出る。 そして人間を物色するが。心臓を抜くという行動には移せない。 代わりに猫の心臓を食べて乾きを誤魔化す。 僕は買い物をする。スタンガンと黒いパーカーとパンツ。 これで夜道を往く人間を襲おうって訳だ。 僕は深夜の地下鉄の駅の前で人を物色し。 千鳥足で出てきた小さい女性をターゲットにする事にする。 襲おうとしたはいいが。 かの女性は僕と毅然と向き合う。 そして。僕は自分が心臓を食べたくなっている事を吐露してしまう。 『…ありゃあ。酔っ払ってるってのに。ハート・スナッチャーに襲われちまったか』 ハート・スナッチャー?聞いたことない単語だ。 僕は彼女に公園に誘われ。そこで話をして。 自分が怪異になりかけている事を知らされる。 だが。怪異の専門家を自称する彼女―新藤(しんどう)―はなんとかすると言う。 こうして。怪異になりかけの僕と新藤の関係は始まる。 僕は人間のまま生きていけるだろうか? ※この作品は単体でも読めるように心がけましたが、前作があります。合わせて読めば味わいが深まるかも知れません 【『愛しているのなら。心臓を捧げよ』】 https://kakuyomu.jp/works/16817330663699229930 【『人を望んでしまったのなら。人に還れ』】 https://kakuyomu.jp/works/16817330663750175496

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カクヨム
カクヨム2023/09/17
  • 現在の作品『人として死にたいのなら。人として生きよ』