あらすじ
「死にたいのなら死ねばいい。それは自由なのだから、別に僕は止めはしない」
ソティアがそう言葉をかけられたのは、これまでに一度や二度だけではなかった。彼女が深刻な状態にまで精神的に追い詰められても、誰も彼女の味方をする者はいなかった。それは婚約関係にあるレイナでさえも、同じ言葉を彼女に投げるほどであった。
「何か勘違いしているのかもしれないが、そんな暗い様子だったら僕が気にかけてやるとでも考えているのならそれは大間違いだぞ。そもそも僕は、君みたいないかにも陰湿な女は大嫌いなんだ。…たまたまタイミングが重なってしまったために婚約する羽目になったが、そのせいで調子に乗っているようにしか思えないな。…自分を改め考え直したほうがいいぞ」
「…」
ソティアは返す言葉もなかった。ここで何かを言い返したとしても、結局それ以上に言葉の暴力が振りかけられることを、彼女は経験から知っていたからだった。
そんなさなかのある日、彼女はついにある行動を実行へと移した。