あらすじ
「ラーラ、君との婚約関係はもう終わりにしようと思う。このことはレクタード王子もすでに了承済だ」
私はもともと、そのレクタード様にここに連れてこられた。もとは私を妃として育てるつもりだったらしいけれど、優柔不断で気が変わりやすい王はすぐにその気をなくし、自分の婚約相手であった私を他の者に押し付けた。そして他の者もまた別の人に押し付けて行き、最終的にこのウィリアムズの元へ行きついた。…そしてこの人もまたお荷物である私をここから追い出したいらしい。
「この際だから、本当のことを言おう。これまでいろいろな人間にかわるがわる婚約関係を迫られていたかもしれないが、それは君に魅力があるからではなく、手続きの上でそうするほうがイメージを悪くしないからだ。いきなり王が君を追放してしまえばイメージは悪いが、一旦は近くに残すことでそれを少し緩和できる。そして他の物もまた同じ行為を繰り返す。その結果が今と言うわけだ。そして王の記憶からも消えそうなこの時に、いよいよここから出て行ってもらう。もう新しい相手の候補も見つかっているとのことだ。復縁を求めても時間の無駄だとだけ言っておこう」
言いたいことはすべて言った、とでも言いたげな雰囲気を醸し出す。そこに私の意思や思いなど全く考えられてもないのだった。