あらすじ
「女性と結婚する」と言われて、十年付き合った恋人・大紀と別れてから一年。亜生は「平日は仕事、休日は巣籠もり」と、単調な日々を送っていた。ある日、亜生の部署に一人の美男・架が異動してくる。容姿はもちろん、人当たりもよく優秀、と架は非の打ち所がない。ひょんなことから、亜生は休日に架と出かけることになる。架と同僚して親しくなるにつれて、亜生は失恋からも立ち直りつつあった。そんな折、亜生は出向いた取引先で、二度と会うことはないと思っていた大紀と再会。大紀は既婚者にも関わらず、仕事を理由に亜生に急接近。大紀の脅しともとれる圧力で、亜生は彼と関係が再び始まる。その一方、仕事を通して素の架を垣間見た亜生は、自分を大切に扱ってくれる架に安らぎを覚えていく。けれど強引な大紀は、仕事の度に亜生を呼び出す。何度目かの大紀の呼び出しのあと、亜生は会社の廊下で架から「大紀とは合意の上での関係なのか」と詰め寄られる。架に関係を知られた亜生は、自身の苦しい胸の内を明かす。架は同僚としてか、亜生を守るという名目で自ら「恋人役」と称した盾となってくれた。けれど、亜生は親身な架を巻き込んだことに罪悪感が募る。数日後、亜生の会社に大紀の秘書・咲がやってくる。咲は亜生と大紀の関係の話を持ち出すと、自身と架の仲を取り持つよう脅迫。亜生は「男の自分に架の幸せを壊す権利もない」と、架に咲と会うように進言。それを機に架と距離を置くことを決めて仕事に忙殺する亜生だったが、昔からの友人との会話の中で自分の「架への想い」に気づかされる。けれど「架が好き」だという自覚とともに、自身がゲイであるという現実に亜生は再び己の殻に閉じこもる。後日、亜生は架と咲が抱き合う場面に遭遇。自分で仲を取り持っておきながら、亜生は二人の仲が進展していたことにショックを受ける。その時、大紀が亜生を守るように架と対峙。亜生は大紀に庇われるようにその場をあとにする。架と距離を置く亜生だったけれど、何かと自分を気に掛けてくれる彼に胸が痛んでいく。それから数日後、誕生日を迎えた亜生は架からプレゼントを贈られる。亜生は架に同僚として接し続けるけれど、彼への気持ちは燻り続けていた。その午後、亜生は仕事で大紀に呼び出されて、関係を続けることを迫られる。亜生が大紀へ今まで言えなかった気持ちをぶちまけた時、大紀の妻・聖花と架が揃って現れた。嫉妬に狂った聖花が亜生に手をあげようとした時、架がそれを止める。立ち去る聖花を大紀が追いかけていく様を目の当たりにした亜生は、ようやく失恋の長い呪縛から解放される。けれど職場で亜生と大紀の不倫疑惑が広まり、亜生は在宅勤務を命じられる。すると咲が亜生に会いにきて騒動を謝罪し、責任をとった大紀によって事は収まる。復帰した亜生は会社で冷ややかな目で見られるも、架や社員が味方したことでことなきを得る。けれど偶然、亜生は架が見合いをしたことを知る。混乱した亜生を架が追いかけてきて、二人は互いの気持ちを伝え合う。亜生の不安を全て拭うように、架がプロポーズ。亜生はそれを受け入れた。