あらすじ
「フィアーナお姉様とトリオール男爵の婚約…これは面白いことになりそうですね♪」
口角をはずませながら高らかにそういう人物は、フィアーナの義妹に当たるレベッカだ。二人の関係はお世辞にも良好とは言えず、どちらかと言えばレベッカが一方的にフィアーナを迫害している背景があり、それはそれは険悪な関係にあった。
「トリオールと言えば、この国でも随一の問題児だが…そんな男と婚約させるとは、悪女だなぁ、君も」
彼女に相槌を打つのは、彼女と悪友の関係にあるシャークレンだ。…二人は男女の関係にありながらも、あくまでお互いの利益のために行動しあう、ビジネス仲間とでも呼ぶべき関係であった。
「…そうすれば結果的に、僕らだけが得をすることになる可能性が高い。絶対にフィアーナは泣きついてくるからな。そこまで計算してこの計画を立てようとは、やはり才能しか感じないな、君は(笑)」
不気味な笑みを互いに浮かべ合いながら、その談合は終了したのだった。