あらすじ
天才機械技師ジフリンス・ヴェルナーの若年期のすがたと記憶を持つオートマタの少女は、ジフリンスの相棒と呼ばれた初老の機械パーツ商人、ディイ・フラメールと、ジフリンスの故郷を訪ねる旅に出る。 かつてジフリンスが開発した技術──劣化した臓器を機械に置き換え、記憶を取り出して特殊なチップに定着させる「ジフリンスの揺り籠」と呼ばれるわざは、世界を震撼させ、人々の価値観を一変させた。 この技術を施すことにより、人間は死という概念から解放されて、永遠を手に入れることができたのだ。 しかしその技術を生み出したジフリンスは、悪性腫瘍に蝕まれてなお肉体を機械と置き換えることなく、オートマタの少女を後継として残し、この世を去った。 なぜ彼女は死を選んだのか。 彼女の死亡後、姿をくらませていたディイが、ある日突然オートマタの前に現れたのはなぜなのか。 ジフリンスの故郷である寂れた最果ての街を舞台に、すべての思惑は集約する。