あらすじ
鳳国の春宮妃となった北羽家の一の姫・燕。父は関白、叔母は皇后と最強の後ろ盾を持っている。 しかし、夫である春宮は帝の異母弟で有力貴族の後見を持たない九の宮。そもそも今回九の宮が春宮位に就いたのは、後継者となる親王がいない帝が妃との間に男児を授かるまでの繋ぎのためだ。九の宮は、帝に親王が生まれれば春宮を退くことを約束させられていた。 一方の皇后は、自分以外の妃が帝の親王を生んだ場合、九の宮を自分の傀儡として帝位に就かせることを関白である兄と取り決めていた。 九の宮は初恋の相手である燕を妃に迎えることを条件に、皇后と関白の謀みに乗った。 そんな周囲の思惑とは関係なく、燕は春宮妃として御所で奮闘する――。 【主な登場人物】 燕:十六歳。北羽家当主の一の姫。春宮妃として入内した。 九の宮:二十歳。鳳国の春宮。帝の異母弟で、先の帝の末の親王。北羽家で育つ。 雀:十六歳。春宮妃の侍女。母親が燕の乳母。 皇后:帝の妃。北羽家の出身で前当主の姫。帝との間に内親王が三人いる。関白である同母兄と結託している。 帝:鳳国の八代目の帝。直系の親王がいないため、異母弟である九の宮を春宮にした。