あらすじ

桜井夏希は普通でいたいと思っている中学二年生の女の子。 ある日、道端でうずくまっている男の子に日傘を貸してあげる。 もう会うこともないと思っていた男の子は、実はお父さんの知り合いの子で、夏希の家で同居することが知らされる。 さらに自分はバンパイアで、夏希のことを『俺の花嫁』と言い出して……? こんな格好いい男の子と同居しているなんてことがバレたら私の普通の学校生活は台無しになってしまう! 夏希は一緒に住んでいることを秘密にしようとするけれど、バンパイアの彼からの溺愛に翻弄されていく――! ※ネタバレ注意 ■キャラクター設定 桜井夏希(さくらいなつき) 主人公 13歳 中学二年生 昔のトラウマで普通の生活を送りたいと願っている女の子 夜斗に「俺の花嫁」と言われる 蒼月夜斗(あおつきやと) 15歳 中学三年生 吸血鬼(の子ども) 目をジッと見ると言うことを聞かせることができる(眼力) 嫁を確定するためには血を吸う必要がある ※夏希の血はまだ吸っていない 黒崎涼真(くろさきりょうま) 12歳 中学一年生 夏希の隣の家に住んでいる幼馴染み 夏希のことが大好き 三つ年上の兄がいる(県外の高校に進学) (兄は夏希の初恋の人) ■長編化した際のプロット 桜井夏希は普通でいたいと思っている中学二年生の女の子。 ある日、道端でうずくまっている男の子に日傘を貸してあげる。 もう会うこともないと思っていた男の子――蒼月夜斗は、実はお父さんの知り合いの子で、夏希の家で同居することが知らされる。 さらに自分はバンパイアで、夏希のことを『俺の花嫁』と言い出した。 こんな格好いい男の子と同居しているなんてことがバレたら私の普通の学校生活は台無しになってしまう! と、夏希は一緒に住んでいることを秘密にしようとするけれど、夜斗は学校も一緒だけじゃ足りず同じクラスにしろと吸血鬼の力を使って人を操ろうとする。 そんな夜斗に、人の気持ちを眼力で使うのは間違っていると夏希は言う。誰かの気持ちを変えたいのなら、真っ直ぐに自分の気持ちを伝えるべきだと。 眼力があるのが当然だった夜斗は、そんなふうに考えたことなかったと驚く。 さらにお隣の一つ年下の幼馴染みである黒崎涼真にに同居がバレてしまう。 「普通の学校生活が送りたいって言うからそっとしておいたのに!」 と、涼真は訳のわからないことを言い出したかと思うと、「なっちゃんは俺と結婚する約束をしたんだ」と夜斗に向かってライバル宣言をしてしまう。 ある雨の日、電車が止まったせいで、両親の帰りが遅くなると連絡が来た。夕飯は何かを取るか、少し遅くなるけれど待っていてと言われる。けれど、夜斗がお腹がすいたと言うので、簡単なご飯を作ることに。 冷蔵庫にある材料で炒飯とスープを作る。手際のいい夏希に「料理が得意なのか?」と夜斗は尋ねる。「得意ではないけど好きだった」と夏希は言うと、料理の名前を挙げはじめる。 夜斗は「お菓子は作らないのか?」と何の気なしに尋ねた。けれどその瞬間、夏希は表情を変えた。「お菓子作りは苦手なんだ」そう言って笑うと話を変えた。 二人で向かい合ってご飯を食べる。「新婚みたいだな」なんて夜斗の言葉に赤面していると、ようやく両親が帰ってきた。 ホッとしたと同時に、夜斗と二人の時間が終わってしまったことに少しだけ寂しさを覚えた。 夜斗のせいで夏希と一緒に過ごせないと拗ねる涼真。 可愛い弟のような涼真の頼みで、二人で買い物に行くことに。着いて来たがる夜斗をなだめて、一人で出かけた。 久しぶりに二人で出かけることにはしゃぐ涼真。昔は涼真の兄も含めて三人で出かけることも多かったけれど、あることをきっかけに二人と過ごすことは少なくなった。 表情が暗くなる夏希に、涼真はわざとらしくはしゃぐ。そんな涼真の存在に救われる夏希。 買い物も終わり、二人でアイスを食べる。そこに大学生ぐらいの男の人が来る。わざと夏希にぶつかり、アイスを落とさせると因縁を付けてきた。 涼真は守ろうとするけれど、体格差もあって守るよりも守られてしまう。 周りもざわつく中、どうしたらいいかと思っていると――夏希を守るように誰かが男と夏希の間に割って入った。 夜斗だった。念力を使おうとして、何故かやめる夜斗。 話をして返してもらう。その間も、夏希はずっと涼真を守るように立っていた。 ようやく大学生が立ち去り、夜斗は夏希を振り返った。それまで気丈に立っていた夏希は、ボロボロと泣き始める。 そんな夏希の姿に、涼真は驚き、そしてショックを受けた。 「こいつは俺のだから返してもらうよ」夜斗は泣きじゃくる夏希の肩をそっと抱くと、夏希の家に連れて帰る。 自分には何もできなかったと、夏希を守りたいのに現実は守られることしかできなかったと、自分の無力さを恨み、涼真は俯いたまま頷くことしかできなかった。 自宅の誰もいないリビング。ソファーに並んで座った二人。 「もう大丈夫だから」そう囁く夜斗の声が優しくて安心する。 気付けば眠ってしまっていたらしい夏希は、目覚めるとすぐそばに夜斗の顔。膝枕をされている状態になっていたらしく、頭を優しく撫でられていた。 慌てて起き上がる。真っ赤になっているのが自分でもわかった。そんな夏希に「可愛い」と笑う夜斗。 いつの間にか夜斗のペースになっていることが悔しい。完全に振り回されていた。 そんなある日、夜斗を好きな女の子たちから虐めにあう夏希。昔のトラウマがよみがえり、助けてくれた夜斗の前で泣いてしまう。 「もうやだ」そう言った夏希に夜斗は傷付いたような表情を浮かべるとどこかに行ってしまう。 帰って来ない夜斗を心配する夏希。傷つけてしまったことに対する後悔、そして思ったよりも自分の生活に当たり前のように夜斗がいるようになっていたことに気付く。 「なんで帰って来ないの」そう呟いた夏希の耳に「帰ってきてもいいのか?」という夜斗の声が聞こえた。 行く場所もなくずっと窓の外にいたらしい。いつも自信満々で俺様な夜斗が、しょんぼりとした表情で立っていた。 そんな夜斗に夏希は、「私はあなたの花嫁なんでしょ!? 旦那さんならいつでもそばにいてよ!」と伝える。 夏希の言葉に満面の笑みを浮かべる夜斗。 抱きしめる姿を、隣に立つ家の部屋から見ていた涼真が「離れろ!」と叫んだ。 普通の生活とは違うけれど、こんな生活もありなのかもしれない。そう思った夏希の顔は自然と笑顔になっていた。

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カクヨム2023/06/03
  • 現在の作品バンパイア君、溺愛注意報!