あらすじ
“『花嫁修業』と称して追いだされた少女は気難しい文豪の十一人目の女中となり──求婚される“
両親を亡くして親戚に引き取られた少女、ひさ。
遺産目的で彼女を引き取った親戚は冷淡で、十四才の春にひさは女中奉公へとだされる。
向かう先は氷崎螢雪(ひざき・けいせつ)の家。
有名な小説家の彼は人間の好き嫌いが激しく、これまで十人の女中を馘首にしていた。
すぐに追い返されると思っていたひさだが、両親の死から声をなくしているひさが霞桜葉(かすみ・おうよう)の小説の文章を使って『喋る』ところを見た螢雪は面白がって彼女を気に入る。
しかし奉公初日の夜、ひさは彼のある奇癖を目撃する。
さらに螢雪はひさに自分と婚約するよう命じ――。
◯人物紹介(読み飛ばし可)
ひさ
穏やかな少女。両親の怪死から声をなくしている。
読書が好きで特に桜葉の作品を愛する。
ややこしい男に好かれがち。
氷崎螢雪(けいせつ)
一世を風靡する小説家。
毒舌家でだれに対しても遠慮がないが、ひさのことは(彼なりに)大切にしている。
古語で云うつんでれ。
「おまえが奪われたもの、すべて俺が取り返してやる」
霞紫陽(しよう)
螢雪の友人。太物屋の若旦那で、宣伝のために女性ものの着物を着て街を歩く美青年。
面倒見がよく、ひさのことをなにかと気にかける。
女言葉を使うが恋愛対象は女性。
「このまま帰さないって云ったら、……あんた、どうする?」
◯表紙はイラストAC様+かんたん表紙メーカー様より
※明治時代が舞台ですが細かい時代考証はせずふわっと読んでいただければ…
一部の地は架空のものです
全十四章(序章除く)、約十四万字の作品になります
〇エブリスタ様にも投稿しています