あらすじ
インターネットを中心に活動する音楽ユニット「暗ine(くらいね)」で作詞作曲を担当する「稲瀬潤(いなせじゅん)」は、まだ十代の高校生だった。 元々はインターネットに曲をアップし、機械音声に歌を歌わせて、自分の気持ちを伝え続ける日々を送るだけだった。人づきあいが苦手な彼にはそれだけが自己表現の場だった。 母親との約束で、正体を隠して活動をする日々。 曲の売り上げが右肩あがりになろうとも、インターネットでバズろうとも、正体を隠している限り、なんら変わらぬ日々は続いた。 が、それはクールで無口(とされていた)クラスメイトの「涼白遥(すずしろはるか)」の出現により一変する。 教室では死んだ目をしている涼白は、ライブで目を輝かせていた。それはなぜか潤の心に深く印象に残った。 必要以上に絡んでくるボーカルのクーラや、インフルエンサーのレン、妹のアスカ……その他諸々に、なぜかお叱りに近い声援を受けながらも、潤は気になる彼女との交流を進めていく。 最後に潤は曲を作る。 それは感情表現。 潤が贈る精一杯の叫びだった。