あらすじ
米国から日本へ母親によって連れ去られたことが原因で、父親の幻を追いつづけた娘の孤独だった一生。
母親と死別した娘は継父とも死別し孤独に暮らす。思いを寄せ合う混血の後輩男子生徒の援助もあって、米国に残してきた実父が、スバルのジェット戦闘機開発のために技術者として来日していたことを知る。そして、彼女と母親を探しつつも客死したことをも知る。娘は絶望のまま後輩の男子と一夜を過ごしてしまう。そして、彼女は失踪してしまった。
数年後、スバルのエリート研究者となった後輩は、偶然に彼女を見出す。が、彼女ははるかに年上の男に縛られていた。後輩は年上の男を退け、子連れの彼女と結婚した。これで二人は幸せになるはずだった。だが、年上の男によって彼女は拉致された。
妻である彼女を探し続ける夫は、北海道に彼女を見出し、縛り付けていた年上の男とともに引き取る。年上の男は死んだが、彼女もまた死病に侵された。
彼女の病をきっかけに再び調和を戻した二人と子供たち。子供たちの成長と栄光の影で、母親だった彼女は夫の腕の中で息を引き取る。
数年ののち、夫である後輩が彼女の墓名碑を刻もうとしたとき、後輩が生まれたばかりの時に死別した父親のスぺイン語名の苗字と同じであることを見出した。彼女は、後輩の腹違いの姉であった。