あらすじ

私の両親は私が幼き頃に離縁し、私は父親方に引き取られることになった。ほどなくして父はある女性と再婚を果たし、その女性の連れ子が、今の私の妹であるユイだった。
 彼女はずる賢い性格で、周囲の人間を味方につけては私を迫害していった。そんな彼女に抵抗することもできず、私はただただ我慢をすることしかできなかった。
 しかしそんな私に、転機が訪れた。どうやら私は転生者で、聖女たる前世の記憶を覚醒させられるかもしれない、という話がもたらされたのだ。

「…イーリス、君ならきっと記憶を覚醒させることができる!!」

「大丈夫よイーリス、私はあなたを信じているわ!!」

 それまで私に目もくれなかった人々が、突然私に期待のまなざしを向け始めた。…しかしそんな私が面白くない人物が一人…

「…イーリスが聖女の記憶なんかを覚醒させてしまったら、私の立場がなくなるじゃない…なんとか阻止しないと…」

 妹のユイは、私の覚醒をなんとしてでも防ぎたかったに違いない。私は婚約者と共に家をすでに出ている身だったけれど、それでも毎日のように彼女が私の周りに姿を現していた。それはひとえに私を監視し、怪しいような動きがあったらすぐに封殺できるようにするための行動だったのだろう。

 …そして来たる13日、その時が訪れた。

「お姉様、少しお話したいことがあるのです。上の階のお部屋まで来ていただけますか?」

 婚約者の家にいる彼女が、どこか怪しいとは思った。…しかしまさか…

 ドンッ!!!!

 …階段から突き落とそうとは…

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アルファポリス
アルファポリス2023/07/12