あらすじ

主人公の内野聖陽、46歳は、かつて丸川新人賞や森木賞など数々の名誉を獲得し、一躍日本文學界のスターダムにのし上がり、純文学を描く時代の寵児ともて囃される作家である。 ところが、小説トレンドの変化と共に売れない作家へ成り下がり、今では裏腹に、自分自身が喪失感に苛まれ、筆を折ることも覚悟するほど追い込まれていた。耳に届いてくるのは、……。「時流に乗れない異端児」「純文学の頑固者」「落ちこぼれのライター」 しかも、ネット社会は時代の趨勢となり、小説の世界もデジタルへと変わりつつある。先日も不本意ながら、丸川出版社が運営するサイト「マルヨミ」の文学賞に純愛物語をひとつ投稿している。 数年前からこのメディアは純文学作品からラノベまで幅広い読者層を抱えており、他のサイトが異世界のジャンルに傾倒する中で稀少な存在でもあった。 翌日に彼は目覚めると、作品を書籍にして貰えるよう森木賞の版元のオフィスがある「神楽坂」まで足を運んでゆく。されど、そこで見た世界は……。

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カクヨム
カクヨム2023/02/21
  • 現在の作品ディストピアへの反逆 「落ちこぼれライターの終の棲家」