あらすじ

「僕は『影の英雄』になるんだ!」 十四歳を迎えた公爵家の一人息子であるハルカは、本に出てくる『影の英雄』に憧れていた。 表の顔はクズ息子、裏では人知れず困っている人を助ける英雄。 そのため、ハルカは『影の英雄』のようにクズ息子として過ごし、裏では『幼き英雄』だと正体を隠して誰かを助けていた。 しかし─── 「(ふふっ、今日も坊ちゃんが人助けをしたというお話を街の人から聞けて、メイドの私はテンション爆上がりです)」 「え、何か言った?」 街の人間はハルカが実は優しいところも、実は『幼き英雄』だということも知っていた。 そのため、人を助ければ助けるほどクズ息子とは程遠い存在となっていくのだが……本人はそれに気づいていない。 「フッ……使用人に向かって紅茶を投げてやったぜ。今日も素晴らしい悪役ムーブ!」 「流石です、坊ちゃん。お祝いに今日は私と添い寝をしましょう」 「なぜ!?」 時に王女を助けたり、継承権争いに巻き込まれたり、元最強の冒険者であるメイドに迫られたり。 それでも、ハルカは『影の英雄』になるために今日もまた拳を握る─── 「人が不幸になる姿は見てられない……だから、僕は今回も我儘を通すよ」

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