あらすじ
「レイザ様ぁ、私はあなた様なくしてはこまりますのぉ」
吐き気を覚えそうなその口調でレイザ様にすり寄るのは、私の妹であるリナ。そして彼は他でもない、私の婚約者だ。
「え、えっと…そうそうだなぁ…それはうれしいんだけど…くすくす」
こんな態度のどこに惹かれるのかさっぱり分からないけれど、男性たる彼はやはりどこかうれしそうだ。…これが喜ばれると分かっていても、私にはとてもまねができない。どうしてこんな痛い性格の妹が男性に人気なのか、私には死ぬまで理解できなさそうだった。
「…リナ、いい加減にした方がいいんじゃない?あなたもうそんな態度をとるような年齢じゃ」
「ま、まあいいじゃないか。彼女には彼女にしかない魅力があるのだし。僕はいいと思うよ?」
「…」
その言葉がうれしかったのか、それとも計算通りであったのか、先ほど以上に彼に密着するリナ。…私の方が間違っているのだろうか?
「そうですか、それなら分かりました」
――――