あらすじ
「この僕の婚約者の立場にしてやったというのに、ここまで無礼な言葉を吐けるとは…そんな大口をたたいたところで、どうせ僕無しではいられないのだろう?元の君になど戻れないのだろう?」
「何を言っているのですか?私は何度もこの婚約の見直しを進言しているではありませんか。それを繰り返し握りつぶしているのはむしろあなたの方なのではありませんか?」
何も言い返せないからか、私のこの言葉に対して正確な言葉は帰ってこなかった。帰ってきたのは…
「…いっそのこと、死んでくれればいいのだがな」
「…」
とても信じられない言葉であった。彼はそのまま続ける。
「婚約破棄ないし君に家出をされたとなっては、僕の評判も地に落ちてしまう。しかし婚約者と死別したとあっては、周囲の僕を見る目も僕に味方をしてくれるだろう?だからこそ婚約破棄など面倒なのだ。分かるか?」
「…」
「まぁ分からなくてもいい。結局、僕との関係を終わらせたいのなら死んでくれと言っているんだ。…そんなことができればの話だがな」
絶対に私が泣きつくと確信しているのか、どこまでも余裕な笑みを浮かべている。
「それじゃあ本当にそうしてあげましょうか?」
「…?」