あらすじ

人には見えない怪物たちを視認できてしまう眼を持つ主人公、宮畑優は、いつものように命を狙われていたある日の夜、黒尽くめの女性、名を『空』に出会う。十年もの間怪物たちに命を狙われ続け、精神的な限界を迎えつつあった優は、藁にも縋る思いで彼女の言葉を信じ、後をついていくが、会話の中で彼女もまた同じ怪物の一人だと判明してしまった。当然、かれは空を拒絶する。だが、何と彼女は怪物でありながら、人間を喰らうのでは無く、怪物を好んで食する異端児だったのだ。空は優に対して、「あなたが怪物に喰われれば怪物たちを冗長させることになる。それを防ぐ為に、あなたが怪物に狙われる要因……あなたの眼が持つ特殊な力を取り除くことに協力する。」と告げる。そして、その為に特殊な霊薬を作成することに、二人は同意した。全ては、自らが生き残る為に。だが、ここに、空の存在を忌み嫌う組織、長老会の魔の手が忍び寄る。大長老を頂点とする彼らは、時には優を勧誘する方法で、時には怪物たちを集団で動かす方法で、二人の旅路を阻害し、また空をこの世から抹消しようと動くのだ。三日にも及ぶ材料探査の末、霊薬の素材を全て集めることに二人が成功しても、彼らが諦めることは無い。三日目の夜、とうとう空は、優を守る為に封印されることを受け入れてしまった。避けることのできなかった悲劇的な結末。ここで優は一度膝を折る。しかし、諦めが悪いのは長老会だけで無かった。優は探査の中で出会った怪物たちと協力関係を結び、長老会の陰謀へ立ち向かうことにしたのである。結果、空に隠された全ての真実が明らかになると同時に、長老会は圧倒的な力の前で崩壊した。そして、何も阻むものが無くなった今、空との繋がりを感じながら、優は霊薬を口にするのだった。怪物たちに襲われることのない人生を手にすると同時に、かれは短いようで長かった数日間の出来事を、胸の奥にしまい込んだのだ。

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カクヨム
カクヨム2023/04/10
  • 現在の作品空が黒に染まる日は