あらすじ
昭和四十七年。 第二次大戦後、日本の戦後復興は世界が驚く早さであったという。 昨今は各家庭に一台テレビがある家が殆どとなり、芸能プロダクションを経営している柴田も、俳優の起用先を振り分けたりと、業界もなかなか忙しい日々を過ごしていた。 「さあさあ、寄ってらっしゃい。見てらっしゃい! 若草一座が誇る美声。齢七歳の歌姫が皆様を魅了しますよ!!」 ある日、柴田が自宅の最寄り駅で電車を降りると、サーカス団が来ていた。 興味はない柴田が、殆ど見向きもしないで通り過ぎようとしたとき…、ギターと、歌声が聞こえた。 そこには幼い女のコが、小さなギターを弾いて歌っていた。 この年齢でサーカスで歌っているという事は、親に売られたか、孤児か、どちらかだろうか…。 この歌姫を世に売り出したい! 柴田は、歌姫を買い取る決意をするが…。