あらすじ
「僕たち付き合ってるから」 なんて言ったら教室が沸いた。僕、佐久間隼人と隣で手を繋ぐ速水真希はもうすでに付き合っていると学内で噂されているけど、交際を始めたのは昨日から。周りからあること無いこと言われるのが嫌だから、いっそ付き合っていることにしてしまおうと昨日の帰り道で取り決めをした。 そう、あくまでも付き合っている振り。 僕等は変わらず友達で、本気で好き合っているわけでは無かったのだけど……。 「あのずぼらな真希がヘアアレンジを……!?」 「折角だからやってみたの」 「手ぇ柔らか!?」 「ふふ、そうでしょう? 隼人君は女の子と手を繋いだこと無いから知らなかったのね」 「はい。どうぞ」 「それって間接……」 「いいから早く食べてよ! 私だって恥ずかしいんだからね」 どこが付き合っている振りだよ。 こんな毎日が続いたら嫌でも意識するじゃないか! もう好きになったよ完全に! 「恋人っぽい事でもしましょうか」 彼女がこう提案してからというもの、真希との距離がやたらと近くなった。 今日も彼女は僕の隣で手を繋ぐ。 ねえもしかして僕のこと好きなの!? 「好きよ。友達としてだけど」 だったら普通キスなんてしないよね!? 僕は嬉しかったけどね! そうして仮の関係も、いつか本当の恋人に……。 偽の恋人なんてありきたり? そんなもの知るかーーっ!! これが僕の、僕等の青春だ!!!! これは、互いに好きが無自覚だった2人の恋人ごっこ。 その“ごっこ”が無くなるまでのお話。 割と早く“ごっこ”無くなりますけどね!