あらすじ
「はぁ…私以外の男とは目も合わせるなと何度も言っているよな?どうしていう事が聞けないんだ?」
「ご、ごめんなさい…」
婚約者たるジルクレン様に詰められ、ただただ謝るしかない私。…最初のころは、そんな事不可能ですと抗議の言葉を返していたのだけれど、それももう無駄だと分かってからはこうしてただただ謝るだけになってしまっている。
「謝れば済むと思っているんだな…?君はいつもそうじゃないか。私のいう事を聞かずに、終わった後になってそうやって謝って、私が許したのをいいことにまた同じことを行って、また謝って…」
「ごめんなさい…」
いかなる弁明も無駄であることを痛感しているため、なんと言われようともこうして謝るしか許されない。
「はぁ…今度という今度は私も愛想が尽きたよ。もういい、君との婚約は今をもって終わりにしよう。これからはもう好きにしたまえ。そんなにほかの男と一緒になりたいのなら、どうぞご自由に」
――――
「ジルクレンの奴…あの性格を直せと何度も言っているのに…」
私が頼ったのは、以前から私に対して気遣いをかけてくれていた人物、リーシェル様だ。
「君も大変だっただろう…あいつは仕事は優秀だから、それで調子に乗って恋愛も自分が全てを決めるべきだと信じて疑わないんだよ…」