あらすじ
聖女マナはこれまで影から王宮を助け続けてきた。しかし彼女は謙虚な性格で、それを大きな声で言ったり自慢したりすることはしなかった。たとえ自分が成し遂げたことであっても、その手柄をほかの人に譲ったりすることも一度や二度ではない。
しかしだからこそ、彼女は聖女としてお荷物なのではないかといい始めるものが現れた。その筆頭であったのが、時期に彼女と婚約関係を結ぼうと画策していた王宮王子、サレイクであった。
「この王宮において、お荷物な聖女を置いておく義理などない。迅速に婚約の予定を破棄し、君にはここから出て行ってもらうこととしよう」
これは筋が通っているかのように見えるものの、彼の心にあったのはただの利己的な心のみであった。彼には溺愛している妹がおり、その妹からの訴えをそのまま受け入れてしまったのだ。
そして話をしていれば、張本人であるリーリエがこの場に姿を現した。正真正銘彼の妹である。
「あらら、やはりここから追い出されることになってしまったのね。お姉さまとはこれから仲良くできそうだと思って楽しみにしていたのに、残念でなりませんわぁ。まぁ仕方ないですよね。お兄様の言っていることはすべて正しいのですから」
この追放劇は自分が仕組んだことだというのに、全くそんな気さえ感じさせない彼女。それほどにこの状況を軽く見ている証拠だ。
…しかし彼らはこの判断が、自分たちにどのような影響をもたらすことになるかをわかっていなかった…
――――