あらすじ

「ミラーリア、こんな事になってしまって、本当にすまないと思っている。」

 ユーゲンが何を言っているのか、わからない。

「でも僕の心は、もうリーリアのところにあるんだ」

 彼が何を言っているのか、本当にわからない。

「この際だから言うんだけど、君との婚約、実は初めからあまり乗り気じゃなかったんだ…」

 つい先日まで、優しくしてくれたのに。一緒にお話をして、一緒にご飯を食べて、一緒にお出かけをしたのに。

「でも安心して欲しい。僕は必ず彼女を幸せにしてみせる。必ずね」

 あの日々は、一体なんだったのだろう。今着ているこの服だって、貴方のために一生懸命考えた。貴方が喜んでくれる姿を想像しながら選んだのに。

「それじゃ、元気で」

 彼はそう言い捨て、出て行った。間違いなく、向かったのはリーリアの所だろう。私は文字通り抜け殻のように、その場に膝から倒れ込んだ。

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