あらすじ

過労死寸前の部下から手渡されたのは、小さな記憶媒体だった。 自分が完全に狂ったらみんなで見てほしいと言われたそれの中には音声データが一つだけ入っていた。 その冒頭だけ聞いて、それ以降の内容をなんとなく察した。 本人は覚えていないようだけど、以前酒を飲ませた時にぶちまけた内容とほぼ変わらないのだろう。 ”厄災‘に転じさせられた天才勇者候補と、そんな“厄災”と自分の部下が交わした一つの約束の話。 あまりにも不器用なその約束は一ヶ月前にその“厄災”が死んだことで破られた、ということになるのだろう。 部下が過労死寸前なのも狂いかけなのもきっとそれが原因だ。 自分はその記憶媒体を机の引き出しの一番奥の方に仕舞い込んだ。 そして祈る、どうかこれを最後まで聞かずに済みますように、と。

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小説を読もう2021/07/29
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