あらすじ

「…これは…婚約破棄証書…?」

 手に取って驚いた。そこには大きな文字で、婚約を破棄することに同意するという文字があるではないか。

「…味方派閥の結束が高められるかと思えば、なんの効果もなかったじゃないか…皆が私にそう言うから君との婚約を甘んじて受け入れたというのに…これでは一体何のための婚約か分からない…それは君も同じ考えなのではないか?」

「…」

 否定はできない。そもそもお互いの名前すらもまともに知らない状況からの婚約だったのだ。そこに愛などなく、ただただ堅苦しい肩書があるのみだった。

「…今だから言うが、君は少しは自分が無能だということを認識した方が良い。私が何度も君にパスを出したのに、なんの成果もあげられはしなかったではないか」

「それは違います」

「…は?」

 この人との関係がここまでであるなら、私も思う所を全て言ってあげることにする。

「そもそも派閥対立が起こったのはあなたのせいではありませんか。些細な誤解を解消することもできずに、結局相手方に話をしに行くわけでもなし、ただただ無駄な時間だけが過ぎて行って…そうしている間にもわだかまりは深まっていって、取り返しのつかないところにまで」

「そ、それ以上言うな!!!」

「いいえまだあります。私を懸け橋にして状況の改善を図るつもりがどうやら裏目に出て、それすらも対立に拍車をかける結果となった。…いうなれば、全てあなたに責任があるのです。あなたさえここからいなくなれば、全て解決なのです。…もう、お分かりなのではありませんか?」

「それ以上言うなああああああああ!!!!!!!」

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アルファポリス
アルファポリス2023/10/05
  • 現在の作品私がいなくなってこそ、本当の地獄の始まりですよ?