あらすじ
中学2年生となる少年、千晶は不慮の事故で両親を亡くしてしまう。 自らの目の前で。自らも脚に傷を負い、何とか生き延びたものの心に大きな傷を負ってしまった。 たった一人残された子。茫然自失とした人生。自らも後を負いかねないほど深い傷跡。 しかしそんな彼にもたったひとつの生きる希望が残されていた。 それこそ亡くなった父が残した呪術本。 日常の殆どのものが科学で説明がつくようになってしまった現代。それでも藁にすがる気持ちで呪術本にしがみついた。 読めない文字。頼れるのは父の残した注釈だけ。それでも半年に及ぶ努力の末、なんとか本の解読に成功した。 年はいつの間にか中学3年になり、夏が近づいた入り口の時期。 ついに千晶は呪術を行使する。禁忌だろうが何だって構わない。ただ父と母に会うために。 また2人に会うための、2人の言葉を聞くためだけに行使された呪術は――――成功を収め、失敗におわった。 召喚……ないし復活したことは彼の呪術が"成功"した証だろう。しかしその対象が父や母ではないという"失敗"に目をつぶれば。 彼が呼び出してしまったのは見知らぬ少女。 長い長い髪。自らの背丈をも越える長くて白い髪に、すべてを見透かすような碧い瞳。 呼び出した彼女もまた、様子がおかしかった。呼び出した千晶のことを『神』や『まじない師』と呼び、家にある様々なものに驚いたりする少女。 それはおおよそ現代人の反応とはかけ離れたものだった。彼女は一体何処から来て、何があって千晶と出会うことになったのか―――― そして更にまた別の困難が千晶を襲う。 突然現れた白い少女に危機感を覚えた幼馴染、瑠夏の存在だ。これまで家族同然の付き合いだったに彼女は対抗心を覚え、少女に負けじと攻勢を仕掛けてくる。 これより少年、千晶は試される。 親を亡くし呼び出してしまった白い少女、そして幼馴染である瑠夏と何を成し、どんな選択をするのかを―――― ・重いのは一話だけ