あらすじ

「ここにその名を宣言することとし、お互いの覚悟と思いを永久に刻むこととする」

 名も知らぬ立会人が、高らかにそう宣言している。言葉の内容は、私の婚約者であるエヒト様と、その妹であるリリナ様の永遠の愛を互いに誓い合うというもの。いわば儀式だ。…はたから見れば吐き気を催すようなその異質な儀式にあっても、当の二人にとっては他でもない、真実の愛たる愛情表現なのだろう。

 …そんなに妹が好きなのなら、もう私は必要ないのでは?今まで婚約者だからとあなたのふるまいには目をつむってきましたが、それももう限界です。そんなに妹の事がお好きなのなら、どうぞお二人で仲良くなさってください。その未来に私はいないのでしょうし、いたくもありません。今日をもって私は…私は…

「おいシェリー、なにをぼーっとしている。神聖なる儀の場において、もっと緊張感を持たないか。君は私とリリナの不動の愛を証明する式における立会人なんだぞ?それでも彼女の姉となる存在のやることか…」

 リリナの姉となる存在…そんなに嬉しくもなく心躍らないポジションはない。

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