あらすじ
【集英社ノベル大賞2022 最終選考(候補作外)作品】 「さぁ、無味無臭のクソみてぇな日常をブッ壊しましょう」 受験生の久美浜 千晃は、志望校への合格とまだ見ぬ恋愛の成就を祈願して、吉田神社へ参拝した。その次の日から、千晃の身に次々と幸運が舞い込むようになる。しかし、ご都合主義なイベントの数々はどれも不自然で、疑心が募るものばかり。 手放しには喜べない日々の中、千晃の身にちょっとした不幸が訪れる。幸福の反動で「このまま死ぬのかもしれない」と怯えた千晃は、同級生の笠置みほろと共に再び吉田神社へと向かう。そこで待ち受けていたのは、『やおよろズ』と名乗る五人組の神様だった。 やおよろズの目的は、行方不明になってしまった福の神の捜索。報酬として提示されたのは、五つの御利益の付与。利害関係が一致し、やおよろズと行動を共にすることを決めた千晃だったが、神々の御利益は『病気になると効果が反転する』という欠点が隠されていた。 そして、神々はえらく病弱だった。 幸運と不運に振り回される日々に辟易しながらも、福の神を捜索する千晃。だが、捜索劇は京都に住む人々を脅かすほどの大厄災へと発展していく――――。 これは、苦労人のシスコンが非日常の中で何かを見つけ、かけがえのない青春を胸に刻んでいく御利益ラブコメディ。