あらすじ
とある日、一条祐馬(いちじょうゆうま)が暮らすマンションに一人の少女――雨宮麻里花(あめみやまりか)が引っ越してきた。 麻里花は成績優秀、スポーツ万能、才色兼備、そしてご令嬢というこの世のありとあらゆる理想を体現した完全無敵な才女であり、クラスのどこにでもいる平凡な男子の祐馬とはもちろん接点なんてない。 元々の住む世界が違うと思っていた祐馬はどうせ隣人となってもただ家が近くの同級生の関係だと思っていた。 しかし、この日を境に時間は動き出す。 学校では真面目な生徒の祐馬が、自宅では怠惰の限りを尽くす姿(パジャマ姿の寝癖)麻里花に見られて。コンビニで買い食いしているところを見られて「不良」と言われて。雨が降りしきる夜に一緒に雨宿りをしたりして。まるで運命の糸に繋がれているかのように、事あるごとに二人は一緒に過ごしていく。 そんなこんなでお互いのことを知っていくうちに、麻里花は心を開き始めて、学校でも見せなかった作り物なんかじゃない本物の笑顔を祐馬に見せ始めて、そんな可愛らしい姿にドギマギさせられながら祐馬も居心地の良さを覚え始めつつ、麻里花も普通の女の子なのだと実感する。 かっこいいところや可愛いところ。二人が見せる一面に触れていくたびに、やがて二人の心は惹かれ始めていく。 「わたし。祐馬くんと出逢えて良かった」 これは平凡で「何事もほどほどに」がモットーの少年と才女にして≪高嶺の花≫と呼ばれる少女が不器用ながら少しずつ距離を縮めていく、優しく少し儚くて……でもやっぱり優しく甘い物語