あらすじ
気配は何度もあった。義妹であるセレンは兄を誘惑とも取れる行動を繰り返しては、私との対立を繰り返していた。そんな日の中にあっても、婚約者であるウォールクは妹のセレンにうつつを抜かしていた。しかしそのままではよくないと考えたのか、彼はセレスとの関係を断とうと決心した。しかしそうなると面白くないのはセレンだった。…彼女はあろうことか、死に至らしめない程度に苦しむ劇薬をワイングラスに練りこんだ。
「…明らかに私のグラスにだけ細工されてるきがする…」
気配を感じていたからか、私は容易にその違和感に気づくことができた。そこで私は、あえてこのグラスを使ってワインを飲んだ振りをしてみることにしたのだった。
「…」
昏睡する振りをしてみると、周囲の人々があわただしく動き始める。そして当の証拠をセレンが隠そうとしているところを、私は見逃さなかった。その行動に意味はない、なぜなら彼女が回収していったグラスは私がすり替えたものなのだから。