あらすじ
今までとにかく真面目に生きて来た夫婦。 騎士団長を務め、国の番人とも謳われる自慢の旦那。 そんな夫を支える、貴族令嬢の鏡とも噂される妻。 だが本人達はその“完璧な外面”を作る事にうんざりしていた。 更に夫婦間でも、『取り繕っている感覚』が拭えず毎日を過ごしていたが。 ある日、転機が訪れた。 あまり世間にお披露目出来ない内容の本に描かれた”悪役令嬢”という存在に、ある種の憧れと羨ましさを覚えていた妻。 そして妻が隠していた小説を発見した夫は、実は自らも似た趣味を持っている事を暴露する。 立場を利用して好き勝手やる自由奔放さ、好き嫌いをはっきりと言える悪役というモノは、二人にとって非常に眩しく映ったのだ。 夫婦で話し合った結果、とある決意を胸に秘める。 少しずつでも良い、“我儘”になってみよう。 これは決して若者という訳ではない二人の、真面目に反抗期をやってみるだけのお話。 その経緯を、我々使用人はニヤニヤしながら観察するのであった。