あらすじ

【毎週土曜日の21時に更新】 一世を風靡した天才歌い手、九戸政樹。今はその名前を捨て、だらだらと暮らしている。変わらない毎日に変化をもたらしたのは、一人の元天才ピアニストだった。聴覚を失ってしまった彼女。それでもなお、音を愛する彼女の力になろうと政樹は決めたのだった。引退した元天才歌い手の主人公と、音を失った天才ピアニストの少女。二人はもう一度、世界に自分たちの音を届けることができるのだろうか。 【第31回電撃小説大賞応募用あらすじ(ネタバレあり)】 九戸政樹は過去に一世を風靡し、唐突に引退した天才歌い手の九頭竜。しかし、今はその名前を捨て、だらだらと暮らしている。変わらない毎日に変化をもたらしたのは、友達である海斗を迎えに行った病院で出会った一人の少女だった。真田詩音、かつては天才と呼ばれた少女。海斗に頼まれて詩音にピアノを教えることになったが、彼女は聴覚を失っていた。しかし、その演奏には確かに力があった。心に大きく踏み込んで、優しく包み込むような演奏を聴いて政樹は彼女に再び本気でピアノを演奏してコンクールの舞台に立ってほしいと思う。しかし、耳の聞こえない少女を相手に指導するのは難しく、政樹は悩みを抱える。そんな中、海斗に頼まれて政樹のもとを訪ねてきたのは大学卒業後にピアノ教師への道へと進んだ元恋人の西条あおいだった。なし崩しに別れた彼女と向き合いながら、詩音への指導を二人で考えながら歩みだす。歌い手時代の苦しみを海斗とあおいと乗り越えながら少しずつ成長していく政樹。詩音と一緒に成長していく政樹の前に立ちはだかったのは詩音の聴覚を失わせる原因となった家族間の問題だった。音楽家の一族で生まれた詩音には、生まれたころからピアノが近くにあって両親からのプレッシャーをつけ続けたせいでついに体を壊してしまったのだ。政樹は、その問題を取り除いて、詩音に音の美しさを、自分の奏でる演奏の美しさを再び感じてもらうために詩音の父であるバイオリニストの真田宗一郎と対峙する。その間にも、着々と詩音のコンクールは近づいてきていた。政樹は、詩音にコンクールのご褒美をきくと「もう一度、音楽活動を再開してほしい」と言われてしまう。詩音の抱える家族問題と、政樹自身の抱える音楽へのトラウマ。それらを解消して、詩音に再び楽曲を届けることができるのだろうか。 引退した元天才歌い手の政樹と、音を失った天才ピアニストの少女。二人はもう一度、世界に自分たちの音を届けることができるのだろうか。

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カクヨム2023/06/10
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