あらすじ
怠慢な日々を過ごしていた28歳(独身)の俺は、交通事故に遭いその短い生涯を終えた。 ……と思いきや、目覚めると高校生3年生の頃に戻っていた。当時両想いだったはずの幼馴染・狛江今宵に告白しなかったことを後悔していた俺は、再会できた彼女に勢い余って告白をしたが、「あたしのことが好き?付き合うわけないじゃん」とフラれてしまった。フラれはしたものの、自らの気持ちを伝えられたことで未練はなくなり、2周目の人生を生きる気力もなくなしていた俺。この先をどう生きようかと迷っていた矢先、卒業式の日に自殺をすることになるクラスメイトの少女・那月未来とひょんなことから交流を持ち、今後の運命を左右する約束を交わすことになった。 「お前が死ぬときは、俺も一緒に死んでやる」 その後、今さら今宵がちょっかいを掛けてくるようになってきたが、もう遅かった。今宵と新たに踏み出す将来よりも、那月と共に向かう終わりの方が、今の俺には魅力的に思えたからだ。あれだけ好きだった今宵との交流はそこそこに、俺は那月との関係を優先することとなる。既に一度は失った命、二度目の人生にどこか自暴自棄になっていた俺は、それでも那月と穏やかな日々を過ごした。しばらくして、約束の日が訪れることになった。 那月と共に学校の屋上に立つ。自らの内心を吐露してから、意を決して二人で屋上の手すりを乗り越える。互いの手を優しく握り合う。足元に広がる景色を見て、彼女の横顔から、視線を逸らす。彼女の頬を伝う涙を拭う資格がないと気づいて、俺は後悔をすることとなった。 那月と飛び降りた俺は、今度こそ人生を終わらせることが出来たと思っていたのに。あろうことか、目を覚ますこととなり――。 これは、俺が那月未来ともう一度だけ、一緒に死ぬまでの物語だ。