あらすじ

「杏沙、お願い。私が退院するまでこの人と付き合って」

末期がんに侵された友人の由紀はそう言って、自分の彼氏 永井和臣を差し出した。

「うん、いいよ」

杏沙は願掛けのつもりで頷いた。



それから和臣との付き合いが始まった。

手も握らない。キスもしない。身体を重ね合わせることも、彼との未来を想像することさえしない偽りの交際は、罪悪感だけが積もる日々。

そんなある日、和臣は言った。

「由紀にとって、君は一番大事な友達……親友なんだ」

 その言葉に杏沙は、ちくりと罪悪感を覚えた。

杏沙は由紀の親友では無い。親友になりたくても、なれない。そんな資格は無いのだ。

なぜなら昔、杏沙は───

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アルファポリス
アルファポリス2021/04/29
  • 現在の作品彼女の願いはあまりに愚かで、切なくて