あらすじ
「やれやれ…魔法使いには未来があるだなんて言葉に踊らされて、私としたことが…こんな事ならば婚約などするんじゃなかったな…なんと恥ずかしい事か」
すっかり王都には機械化の波が押し寄せ、私たち魔法使いに対する風当たりは日に日に強いものとなっていった。そしてそれは私の婚約者とて例外でははなく、婚約をステータスととらえる彼は相手に相応の身分を望んでいる様子で、そんな相手が魔法使いであるという現状に嫌気を差し始めているようだった。
「はあ…そんなに魔法使いを煙たがるのでしたら、私はもうここを去ろうと思います。…次の婚約者様は機械工の女性ですか?お幸せな未来が待っているとよいですね」
私は無機質にそういった言葉を羅列した後、彼の前から姿を消した。…これは後から分かった話だけれど、結局あの後私が読んだ通り、彼はすぐに別の女性と婚約を果たしたそうだ。