あらすじ

「私にとって仕事は娯楽みたいなものだから」と姉はよく言っていたものだった。僕を含めて家族はみんなその言葉に騙されていた。受話器越しから聞こえる姉の声はいつも明るかったから、姉が精神的に追い込まれていたことに気付きもしなかった。 僕は今、海にいる。姉が一人暮らししていた町の海だ。冬の寒い風を受けながら僕は歩いた。誰もいない砂浜は荒れ気味の波の音だけが聞こえていて、空はどこまでも灰色の雲が続いていた。

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カクヨム
カクヨム2023/06/14
  • 現在の作品真冬の海で死んだ姉を思う