あらすじ
藤田は普段から上司の叱責に耐えながら、定時から業務を開始する典型的な社畜だった。ところが、労基から休めと言われて休んだところ入院する羽目になる。頭がおかしくなった藤田は不審者ムーブをかましつつ、大学病院の開放病棟でビールの500缶を24本飲む偉業を達成する。 至子は超能力的な催眠術を使えることに気が付いて、臨床心理士を目指そうとする。そこでXと共謀し、過酷な受験勉強に励む。進みたい道に進む。博士課程1年目の春に、Xと邂逅するがそれは東大病院の隔離病棟だった。至子はXのために失明を選ぶ。至子は点字で論文を書きながら博士の学位を得る。 至子は全盲者として生活しながら東大附属で勤務していると、藤田が入院してくる。解離性同一性障害を治療するために、至子は担当医の駒場と一緒に催眠療法を施す。 一方で、藤田がおかれている状況を警察は許していなかった。パワハラ上司を何度も逮捕して勾留期間を延ばしながら捜査の手を伸ばす。 ――― 純文学と言ってしまうと論争になってしまうので、教養小説ということにしておきます。人生って巻き戻せないのですが、巻き戻したいと思う瞬間があって、じゃあ、お釈迦様が犍陀多に蜘蛛の糸を垂らしたのは気まぐれなの? 糸を垂らした底はまさに地獄じゃないか。犍陀多が余計なことを言ったから糸が切れてしまったのだから、無言でちぎってしまえばいいじゃないか。自分はすべて私のものだ、というのを伝えようとして書きました。最近は異世界に行くのが流行りみたいですが、書けなかったのでこういう形にしました。 幻想文学みたいなことを言ってる気がしませんか? でも、なるべく現実を書こうとしてみました。裁判は民事しかやったことないので、刑事裁判のルールがわからなくて苦労しました。逮捕されるわけにはいかないので。